白内障手術
白内障とは
白内障とは、加齢や様々な原因で水晶体が濁ることにより眼の奥に光がとおりにくくなり、視力低下をきたす疾患です。
日帰り白内障手術
白内障の手術は、濁った水晶体を取り除き、代わりに人工のレンズ(眼内レンズ)を眼の中に挿入する手術です。
手術の技術向上や機器の進歩によって、手術方法が確立されており、日帰りで安心して手術を行うことが可能になっています。
手術による体への負担はほとんどなく、入院の準備なども必要ないため、最近では多くの方々に日帰り手術が選ばれるようになってきています。
当院での手術は角膜の2.8ミリの傷口1か所のみから手術を行っています。
麻酔は目薬の麻酔で、これにより術中の痛みはほとんど感じることはありません。
白内障手術の方法
水晶体は、水晶体嚢という袋のような膜に包まれています。
手術の際にはこの水晶体嚢の前面部分を切り取って、水晶体を超音波で細かく砕いた上できれいに吸い取って、水晶体の代わりとなる人工レンズを挿入します。
- 角膜のふちを2.8mm切開する
- 濁った水晶体を超音波で砕き吸引します。
- 眼内レンズを挿入します
日帰り白内障手術のながれ
1 診察・手術相談 |
視力低下、かすむ、まぶしい、二重に見えるなど、気になる症状がありましたらまずは眼科を受診して診察をお受けください。 白内障があり、日常生活や運転に支障が出ている場合には手術を検討します。 白内障があっても日常生活に困らない場合はすぐに手術をする必要はありません。 当院ではおひとりおひとりの生活環境をお伺いしながら本当に手術が必要か、患者様の立場に立って医師が一緒に検討させていただきます。 |
2 手術のお申し込み |
当院ではすべての手術は日帰りで行っています。 医師と相談して手術をすることになりましたら、手術の日にちを決めます。 患者様の状況により、全身状態が悪い方や、片目しか見えない方の場合は、入院をお勧めする場合もあります。 |
3 術前検査 |
白内障手術に必要な検査をお受けいただきます。 視力検査、眼圧検査、角膜曲率半径、角膜内皮細胞検査、眼軸長検査、角膜形状解析、コントラスト検査、採血など、手術の適応や眼内レンズの度数を決定するための検査になります。 |
4 手術の説明 |
白内障手術について、当院では担当の医師が手術の説明をわかりやすく、患者様おひとりおひとりに丁寧に行っています。 手術の際の眼内レンズに対しても、生活環境をお伺いしたうえで患者様とご相談しながら一緒に決めさせていただいております。 また手術前後のスケジュールおよび注意点について担当の看護師からも説明いたします。 どんなことでもお気軽にご相談ください。 |
5 手術前の点眼 |
感染の予防として手術をお受けいただく3日前から抗生剤の点眼を行います。 1日4回手術をお受けいただく目に点眼してください。 |
6 手術当日 |
食事や持病の飲み薬はいつも通りにしてください。 手術は約10~15分で終了します。 手術後は、しばらく院内で休憩してから医師の診察を受け、保護用ゴーグルをかけてお帰りいただきます。 |
7 術後の検診 |
手術の翌日、4日目、1週間後、1か月後に診察と検査があります。 その後は経過によって適宜検診を行います。 保護用ゴーグルは術後1週間までお使いください。 |
術後の生活の注意点
・手術後当日から首から下のシャワーが可能です。
・洗顔、洗髪は術後1週間の診察が終わってから可能です。
・デスクワークや読書のような眼を使う作業は術後すぐに行っても問題ありませんが、術後1週間までは見え方が不安定で細かいものが見えづらい可能性があります。
・飲酒は術後4日目の診察が終わるまではお控えください。
・運転はある程度見え方が安定する術後1週間以降が望ましいです。
・プールや温泉は術後1か月まではお控えください。
・術後1か月以降は制限なく生活できるようになります。